毎日暑すぎで、もううんざり気味かもしれないが、そんな暑い夏を意識させるデイトナの話題をひとつ。
オイスターパーペチュアルのターコイズ文字盤に端を発したとも言える、高級腕時計のカラー文字盤ブーム。一時的なものだろうと思っていたが、あれから3年が経った現在も、下火になるどころか、各ブランドの新作を見渡すといまだにけっこう多い。
そして、そんなカラー文字盤ブームのおかげで再注目されたのが、今回取り上げたデイトナビーチである。これはミレニアムイヤーの2000年に限定リリースされたモデルだ。2000年といえば悲願だったロレックス初となる自社製の自動巻きクロノグラフムーヴメント、Cal.4130が完成し、それを搭載したデイトナがリリースされた年でもある。そんな特別な年を祝したモデルというわけだ。
デイトナビーチとはアメリカのフロリダ州にある観光地のこと。デイトナ名の由来ともなったデイトナ・インターナショナル・スピードウエイがあることでも有名だ。
岸辺のビーチということもあってカラフルなビーチパラソルから着想を得たのかは定かでないが、このデイトナビーチにはピンク、イエロー、グリーン、そしてブルーの4種類の夏らしいカラーリングがラインナップ(詳細は記事後半参照)する。しかも、そんな特徴的な文字盤色はリザードの革ベルトと外箱などの付属品にも用いられた。ケースはすべて18金ホワイトゴールドである。
当時の定価は税抜きで255万円。派手な配色から人気は振るわず、200万円を切っていた記憶がある。それが現在の中古実勢価格を調べてみると、いまだ根強い人気のターコイズブルーが圧倒的に高値で1500〜2000万円。それ以外の3色は900万円前後といったところだ。
ちなみに筆者が刊行する高級時計の専門誌「パワーウオッチ」に最近掲載されていたデイトナビーチは、何と4本揃い踏みのセット価格で税込み6600万円だった。
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