2021年、エプソンは長年培った微細加工と半導体成膜技術を生かし、ブランド初となるシリコン製ガンギ車搭載の手巻き46系F8ムーヴメントを完成させ、大きな話題を集めた。
それから2年後の23年。今度は、オリエントスターの自動巻きとして初めて同ガンギ車を採用したキャリバーF8F64を完成させ、バリエーションを拡充したのだ。
スポーティな雰囲気を強調したアバンギャルドスケルトンの新作。メカニカルな造形美を際立たせる2層構造文字盤のオープンワークデザインを刷新。デザイン技術でも特許を取得したこの新文字盤でいっそう立体感を強調したほか、シリコン製ガンギ車を採用する初の自動巻きムーヴメントを搭載。
■Ref.RK-BZ0001S。SS(42.3mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.F8F64)。24万2000円
この記念すべき新ムーヴメントを搭載する最初のモデルに選んだのが、オリエントスターのスポーツコレクション“アバンギャルドスケルトン”である。大胆なオープンワークデザインに、鮮やかな青色を実現した(特許技術)シリコン製ガンギ車がよく映えており、同シリーズを選んだ理由にも納得である。加えてシリコン製ガンギ車の恩恵でパワーリザーブが60時間以上に伸長したことも特筆である。
また新しいアバンギャルドスケルトンでは、外装面も大幅にブラッシュアップしている。高品質な316Lスチールが採用されたほか、ザラツ研磨による入念な鏡面仕上げ、多層構造の文字盤など、全体的に高級感を増したワンランク上の仕上がりとなっているのだ。このクオリティを考えれば、その価格は決して高くないと言えよう。
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文◎堀内大輔(編集部)/写真◎笠井 修