製造技術の進化とインターネットの普及によって2010年以降、海外の時計市場で急速に数を増やしたマイクロブランド。小規模製造によって手に届く価格で品質の高い時計を製造するウオッチメイキングに加え、時計好きにターゲットを絞ったマニアックなデザイン、コンセプトを採用していることが多いのも特徴となっている。
2016年にニューヨークで誕生したヘメルもそんなマイクロブランドのひとつだ。ファッションデザイナーとしてキャリアを重ねていたマーヴィン・メンケによって創設されたブランドで、オランダにルーツをもつ自身のバックグランドから、オランダ語で“空”を意味するブランド名を採用している。
ヘメルは“Practical Luxury(実用的ラグジュアリー)”をコンセプトに掲げており、10万円以下の手頃な価格でありつつ、サファイアガラス、セラミック、316Lステンレススチールといった高品質素材を採用。ここでクローズアップした“HFT20”を中心に、1950年代から60年代のパイロットクロノグラフにインスパイアされたコレクションを展開している。
【編集部の注目モデル】
HEMEL(ヘメル)
HF12/HFT20 ReversePanda
現行のクロノグラフでは数が少なくなったツーカウンター(インダイアルが二つ)クロノグラフを採用し、1950年代から60年代に英国空軍で採用されたパイロットウオッチの雰囲気を再現したフラッグシップコレクション。セイコー製のメカクォーツムーヴメントを搭載しているのも特徴となっており、滑らかなスイープ運針、瞬時に12時位置に針を戻すリセット機能など、クォーツでありつつ機械式特有の操作感を楽しめる。
■素材:ステンレススチールケース(サファイアガラス風防)、カウレザーベルト
■サイズ:ケース径42mm、厚さ13.4mm
■防水性:10気圧防水(100m防水に相当)
■ムーヴメント:メカクォーツ(セイコー製VK64)
■搭載機能:時刻表示(秒表示なし)、3時位置側に現在時刻の午前・午後を判別するための24時間計表示サブダイアル、クロノグラフ(9時位置側に60分積算計)
■価格:7万4800円
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