AndoAndoAndo(アンドウアンドウアンドウ)は、フィンランドの首都ヘルシンキに拠点を置く日本未上陸の時計ブランド。フィンランドの時計ブランドだが、日本人のデザイナー安藤 悠が設立したユニークなバックグランドをもつ。
創設者の安藤 悠はもともとデザインや製品づくりに興味を持ち、大学時代に環境デザインを専攻。 日本とフィンランドの両方でデザイン関連のプロジェクトに携わった後、2019年に“自分の時計をデザインして作りたい”という思いから、 最初の時計“A-1 Automatic Watch”のラフデザインを作成している。
その後、このラフデザインからプロトタイプを製作して時計デザインのアップデートしていった安藤氏は2020年に自身の会社、アンドウアンドウアンドウを創設。同年にA-1 オートマチック・ウオッチの生産を開始することとなる。
今回は北欧と日本、二つの国のデザインを融合して生み出されたアンドウアンドウアンドウのファーストコレクション、A-1 オートマチック・ウオッチの魅力を紹介していこう。
アンドウアンドウアンドウのファーストコレクションA-1 オートマチック・ウオッチは、アシンメトリーデザインで“優れたデザインを好む人”、“実用的で、着け心地の良いスタイリッシュな時計を求める人”のために作られている。 この文字盤が左に配置されている 個性的なデザインは、アンビルドの建築で有名な、エティエンヌ・ルイ・ブーレー の1784年の作品“Cenotaphe a Newton:ニュートン記念堂”からインスピレーションを得ているそうだ。
この時計をデザインするにあたり、人間工学に基づき、彫刻、絵を描く、デザイン、手を使うときに身に着けやすい時計にしたいと考えた安藤氏は、長方形のフレームに丸いミドルケースをオフセットする2ピース構造のケースにたどり着いた。
一般的な時計の中心ではなく、左側に時計の芯を配置したデザインは一見すると装着感が良さそうには見えないが、リューズが手首の甲に当たらぬよう、ケースのディンプルに配置されているため手首の動きを制限することがない。少し左にズレたミドルケースの配置も、文字盤の存在を際立たせる効果を発揮しており、見慣れてくるとかなり視認性が高そうだ。
北欧デザインのシンプルさを追求し、文字やブランドロゴを一切排除している。 文字盤にはデイデイト表示とアワーインデックスのみでミニッツインデックスは見られない。 ただし、よく見かけるミニマルスタイルではなく、デイデイト表示で70年代の日本の時計を思わせるオーセンティックな雰囲気を加えているあたりが、マニア心をくすぐられるポイントと言えるだろう。
7A-1 オートマチック・ウオッチにはブラック、シルバー、ホワイトドーナツ、ブラックドーナツの4種類の文字盤デザインがラインナップされており、各色100本の限定生産。 ケースサイズは37mmとコンパクト、厚さは11mm。 ムーブメントはSII NH36A 、自動巻きムーヴメントを搭載。 風防はサファイアクリスタル、オープンケースバックにはミネラルクリスタルを採用。アンドウアンドウアンドウのウェブサイトより購入可能で販売価格は4万200円だ。
アンドウアンドウアンドウは時計改造、いわゆる時計をいじって自分だけのカスタマイズアイテムを作って身につける愛好家であるウォッチモッダー向けに、A-1 モッドケースとして単体でケースを販売している。 2023年3月現在、完売しているがブラックとシルバーの2色で販売価格は1万2200円。
最新プロジェクトは、ウォッチモッダーのためにNH36ムーブメントを搭載した時計に対応した新しい文字盤だ。
“文字盤のインデックスが構築するリズムをデイ・デイト窓の形状が壊してしまう”ことを解消した新たなデザインをコンセプトとしており、デイ・デイトを一つの窓にして全体の統一感をさらに高めたデザインが特徴となっている。この文字盤は、現在、公式ウェブサイトにて6500円で予約受付中となっている。
》AndoAndoAndo(アンドウアンドウアンドウ)公式サイト
https://andoandoando.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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