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そうだったのか【ロレックス、オメガ、ブライトリング】伝説のクロノグラク、そのエピソードとは!

ロレックス|コスモグラフ デイトナ

コスモグラフデイトナの初代モデル、ほかに黒いプラベゼルのRef.6241も併売

腕時計の歴史においてこれまで数々の偉業を成し遂げているロレックスだが、そのほとんどが3針モデルばかりで、クロノグラフウオッチに至っては残念ながら見当たらない。1950年代にはエクスプローラー、サブマリーナー、そしてGMTマスターといった傑作を生み出していたロレックスだったが、ことクロノグラフウオッチについては苦戦を強いられていたようだ。ちなみに、先のスピードマスターで触れたNASA装備品テストにロレックスから出されたクロノグラフはデイトナではなかったらしい。

そんなロレックスが1963年に新たなクロノグラフとして誕生させたのがコスモグラフ デイトナである。コスモグラフは“Cosmic”と“Chronograph”を組み合わせた造語と言われており、50年代にトリプルカレンダー・ムーンフェイズに付けられていたものだ。一説にはデイトナ名はアメリカ・フロリダにあるサーキット“デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ”の公式タイムキーパーとなったことを機に、アメリカ市場向けにデイトナ名を加えて、カーレース用クロノグラフとしてイメージ訴求を図ったのではないかと言われている。

事実これが当時カーレースに夢中になっていたセレブリティたちをも惹きつけた。俳優でありレーサーでもあるポール・ニューマンが愛用するなど、話題を集めるなどして人気を博したというわけである。

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菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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