ティム氏はコメントの最後を「ジュネーブの他の高級時計ブランドがどのような反応を見せるのか、とても楽しみにしています」と締め括っているが、テイム氏の読みどおりこのロレックスの動きは他の高級ブランドにもかなりの影響を与え、これが引き金になったことは間違いないようだ。
ロイヤルオークが異常なレベルのプレミアム価格となってしまった “オーデマ ピゲ”も今年年末の実施に向けて認定中古プログラムの準備を進めているようだと、海外のネットメディアが報じている。こうなると、当然ノーチラスなどプレミアム化が著しいパテック フィリップの参入も想像に難くない。
ではなぜここにきてブランド側自体が中古市場に注目するようになったのだろうか。その背景にあるのはやはりロレックスをはじめとする市場価格の高騰だ。もちろん建前としては「現在の異常ともいえる中古流通価格の安定化を図るため」ということなのだろうが、中古が新品定価を遥かに超えるプレミアム価格で流通したことで“Chrono24”などは、コロナ禍にもかかわらずここ1〜2年で売上をかなり伸ばしているという。
つまり、中古ビジネスは新品以上に巨大なビジネスになり得る可能性が高いことが示されたわけで、特に一部の雲上ブランドにとっては、もはやビジネス的にも無視できない状況ということなのだろう。
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