【驚き】見ごとによみがえった。火事で焼け焦げてしまった大切なデイトジャスト！｜ロレックス通信 No.183

2023年1月29日

一方の18金ホワイトゴールド製で焼け焦げた外装はどのようにして綺麗に再生させたのか。

久保氏はリビルドに際して、新たに取り寄せて交換したパーツの中で一番高価だったのが文字盤だったと言う（久保氏提供）

「外装は超音波洗浄機を繰り返し使用し、最後に少しずつ丁寧に研磨していきました。かなり焼け焦げたような外装も、磨けば思いのほか綺麗になるものです。このような修理を日本ロレックスでは受けてくれるかはわかりませんが、おそらくは受けてくれたとしてもほとんどのパーツが新品に交換されると思います。しかもホワイトゴールドケースなのでかなりお金がかかることは確かですね」

そこで実際にロレックスに対して「火事で焼けたデイトジャストの修復を受け付けてもらえるのか」と問い合わせてみたところ、「受け付けられるかどうかは現物を拝見しないとわからないため一度お持ちください」と言われ、電話だけではわからなかった、

久保氏はすでにこのようなリビルドを3例ほど手がけていると言う。ちなみにこのデイトジャストについては部品代だけで30万円ぐらいと予想より高くなったのと、所有者の方が大切にしていたものということもあって、自分の手間賃みたいなものはこのときはほとんど加えませんでした（笑）」（久保氏）

このようにパーツさえ手に入れば再生することが可能なロレックス。壊れているためそのままにしているという人は、クロノドクターで検索し、一度、久保氏に修復可能かどうかを相談してみてはいかがだろうか。いまや世界的に人気のロレックス。せっかく持っているのに、壊れているからとそれを眠らせておくのはもったいない。多少お金がかかっても修復をして、ぜひ着けて楽しんで欲しいものである。

菊地吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE（アウトライン）」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中！

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