ブルガリは“オクト”誕生の10周年を記念した10本限定モデルを製作中であると発表した。
オクトは超薄型時計として2012年に生まれたコレクションで、2014年にはオクト フィニッシモ、さらに2022年にオクト フィニッシモ ウルトラに発展していった。モデルチェンジのたびに世界最薄記録を更新し、その完成形ともいえるオクト フィニッシモ ウルトラでは1.8mmというケース厚を実現。
チタンケースと地板を一体化させ、輪列全体を平面上に配するという発想は、ブルガリの設計力の高さを誇示するものだ。実際の製品化にあたっては8つの特許が申請されており、時計史に残る名作としてその評価は高い。
オクト フィニッシモ ウルトラ 10周年記念モデル
オクト フィニッシモ ウルトラのユニークな点は、10時位置にセッティングされた香箱にQRコードを刻印していることだ。このQRコードを読み込むことで、ユーザーはウェブにアクセスして、スケッチやインタビューに加えて自分だけのタイムピースの製作過程を撮影したビデオや写真を楽しむことができる。同時にNFTによる製品の真正保証も保たれている。こうした取り組みにも、時計業界の進化を見据えたブルガリならではの先進性が光っているといえるだろう。
オクト フィニッシモ ウルトラ 10周年記念モデルでは新たに、特別なプレゼンテーションボックスが付属する。
これは時刻合わせと時計の巻き上げという2つの作業を従来通り手動で行うことも可能にしながら、時計をプレゼンテーションボックスにセットし、ボックス内にあるデジタル画面に希望の時間を設定して閉じると、約20秒後には精密な魔法をかけたかのように時刻がセットされ巻き上げが完了する。メカニズムを巧妙に調整する時計職人が、あたかもボックスの中にいるかのような演出でユニークだ。
前述のように製造本数はわずか10本だが、この時計が与えるインパクトは非常に大きなものになるだろう。
【問い合わせ先】
ブルガリ ジャパン
TEL.03-6362-0100
公式サイト：https://www.bulgari.com/ja-jp/
文◎川田健人（編集部）