【デプスマスター ピクセルアート:ベルトをチェック】
イエローのステッチでアクセントを利かせたスムースレザーベルトを採用。柔らかい質感なので購入当初から手首にしっくりとフィットしてくれるはずだ。
嬉しいポイントなのが、ブラックレザーベルトのほかに、1960年代のダイバーズによく見られる“トロピック”と呼ばれる型押しのラバーストラップが付属している点だろう。ブラックとイエローの2色がラインナップされており、好みに合わせていずれかのストラップを選ぶことができる。
インパクト抜群のイエローラバーも良いのだが、筆者の好みはデイリーユースで使いやすいブラックのラバーベルト。オールブラックのデザインと統一感をもたせつつ、アンティークテイストをさりげなくプラスできるのも魅力的だ。
【デプスマスター ピクセルアート:文字盤をチェック】
上の写真は“デプスマスター ピクセルアート”のベースに採用されたレギュラーコレクションのデプスマスター。アンティークウオッチの愛好家から“パックマン”の通称で知られている変形アラビアインデックスが印象的だ。
本作は、このデプスマスターのスタイルからインスピレーションを得て、日本が世界に誇るレトロゲーム“パックマン”をイメージしたピクセルアートのデザインを文字盤に採用。変形アラビアインデックスだけでなく、タコ針の通称で知られるロリポップ針、文字盤の表面も立体的なドットで構成されており、文字盤全体が80年代のゲーム画面を彷彿とさせるデザインに仕上げられている。
【デプスマスター ピクセルアート:装着感をチェック】
ケースサイズは39mm、ラグからラグまでの上下幅は47mm、厚さ13mm。100気圧(1000m防水相当)の1000m防水のスペックを確保しつつ、13mmと厚みを押さえたフォルムに仕上げられているのも注目しておきたいポイントだ。
ラグの先端までが手首に内側に納まるサイズ感のため装着感が良好。ヘッドの重心も安定しており、デフォルトで設置されているレザーベルトが心地よい感触で手首をホールドしてくれる。
【タイムギア編集長:船平の総評】
大胆なアレンジを加えるとベースモデルの良さが消えてしまう危険性もあるが、オリジナルの個性が強烈なため、このモデルにそんな心配は不要。デプスマスターとアンダーンの遊び心が相乗効果を発揮し、実に魅力的なモデルに仕上がっている。
アンダーンの遊び心が光る“パックマン”をモチーフにしたデザイン、ニバダ・グレンヒェンが製造を担当したことによるスイスメイドの高品質な作り、二つの魅力を兼ね備えた日本限定スペシャルモデルでありつつ、10万円台という手の届く価格帯を実現している点も好印象だ。
【問い合わせ先】
アンダーン・ジャパン
TEL.03-5774-1447
NIVADA GRENCHEN×UNDONE公式サイト
https://undone.co.jp/collaboration/nivada-pixelart-depthmaster
【アンダーン:ブランド説明】
カスタマイズウオッチの人気に火を付けた先駆的ブランド。1本単位でも文字盤、針、ケース、ベゼル、ストラッップまで、自分好みの時計をカスタムオーダーできるシステムが特徴。アンティークウオッチの名作を下敷きにしつつ、色使いや素材使いでオリジナリティーを加えたモデルを展開し、時計好きから支持を集めている。
【ニバダ・グレンヒェン:ブランド説明】
1926年に設立されたスイスの時計ブランド。55年から56年にかけてアメリカ海軍の南極探検に採用されたアンタークティックなど、実用性に優れた時計ブランドとして、その名を知られるようになる。80年代に事業解体を余儀なくされたが、時計ブランド“ウィリアム エル 1985”を立ち上げた、ギョーム・ライデと時計メーカーであるモントリシャール・グループのオーナー、レミ・シャブラにより2019年に復活を果たした。
文◎船平卓馬(編集部)