さてここでもう1本、陶製文字盤を使用した“トロピカル”を紹介したい。しかしながら、これは有名なパテック フィリップではない。何とオーデマ・ピゲなのだ。
オーデマ・ピゲ製トロピカルの製造本数は定かでないが、日本における流通量は極めて少なく、レア度はかなり高い。採用するアイボリーカラーの陶製文字盤はパテック フィリップのトロピカル同様、スターン社製だ。さらに“エクボ”と呼ばれる埋め込み式のアプライドインデックスもマニア心をくすぐるディテールと言えるだろう。
■K18YG(32㎜径)。手巻き(Cal.2001)。1950年代製
バーインデックスは文字盤の上でなく、文字盤の中に埋め込んでいる。これはパテック フィリップのトロピカルと同じ作りだ
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