A.カウンターは、インダイアルではなく積算計の数によって変わる
クロノグラフの説明文でよく聞く“2カウンター”、“3カウンター”という言葉。
これをインダイアル(メインの文字盤の中にある、小さな文字盤のこと。サブダイアルともいう)の数のことだと勘違いしている人も多いのだが、実は違う。
“カウンター”とはその名のとおりカウント機能のことを指すため、時分針や秒針、24時間計など、常に針が動き続けているものはカウント機能には含まれない。
カウント機能は、クロノグラフ機能を駆動して計測された時間の累計を表示する機能で、一般的には30分積算計、12時間積算計が用いられるほか、45分積算計、24時間積算計などもある。
積算計は主にこのインダイアルを使用して表示されるため、インダイアルの数イコールカウンターの数だと勘違いしやすいのだ。
写真のクロノグラフはそれぞれインダイアルの数は違うが、どちらも3カウンターのクロノグラフである
例に挙げてみると、ロレックスのデイトナは、中央のクロノグラフ秒針が1分計、3時位置が30分積算計、9時位置が12時間積算計となり秒表示は含まれないため“3カウンター”となる。
エベラールの代表モデルであるクロノ4は中央のクロノグラフ秒針が1分計、インダイアル左から30分積算計、12時間積算計、24時間計、スモールセコンドとなり、こちらも24時間計とスモールセコンドは含まない“3カウンター”となる。
文◎松本由紀(編集部)
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