2012年3月26日に映画監督であり、探検家でもあるジェームズ・キャメロンが、マリアナ海溝最深部であるチャレンジャー海淵の水深10.908km(35,787フィート)に潜航調査を挑んだプロジェクト、ディープシー・チャレンジ。このプロジェクトでマリアナ海溝最深部に到達した際、潜水艇には特別にロレックスによって作られた腕時計、ディープシー チャレンジが油圧マニピュレーターアームの外側に取り付けられ、船体にも二つ追加されていたことが知られている。
この偉業の達成から10年を経た2022年の11月1日。なんの前触れもなく、"ディープシー チャレンジ"と名付けられた新作ダイバーズウオッチが発表された。
品番:Ref.126067
ケースサイズ:50mm径
素材:RLXチタン
ムーヴメント:自動巻き(Cal.3230)
パワーリザーブ:約70時間
防水性能:1万1000m
国内定価:309万3200円
水深1万1000m(36,090フィート)までの防水性能が保証され、ヘリウム排出バルブとリングロックシステムを搭載したRLXチタン製のこの時計は、オープンウォーターダイビングからサブマーシブルダイビング、高圧室に至るまで、どのような環境においても装着することができる、オーバースペックのダイバーズウオッチだ。
新モデルは2012年の試作モデルより30%軽くなっているのも特徴のひとつ。調和のとれた人間工学に基づくバランスをもつ時計を作るため、例えばクリスタルを薄くするなど、一部の部品に変更が加えられたようだ。
ディープシー チャレンジは、プロフェッショナルモデルのなかでも特に、より目立つサテン仕上げが施されており、ラグのエッジのポリッシュ仕上げが際立っている。また、ブレスレットに搭載されたロレックス グライドロックおよびフリップロックエクステンションリンクによるエクステンションシステムにより、厚さ7mmまでのダイビングスーツの上からでも時計を着用することが可能だ。
時計が巨大な水圧に耐えることを可能にする、特許を取得したケース構造のリングロックシステムやヘリウム排出バルブ、三重密閉構造のトリプロックリューズ、長時間継続のルミネッセンスにより優れた視認性を提供するクロマライト ディスプレイといった、ロレックスが長い年月をかけて開発してきた主要な技術をすべて装備。
オイスターケースの心臓部には、ロレックスが完全自社開発、製造したキャリバー3230が搭載されている。
ロレックスのテクノロジーを結集したこの自動巻ムーヴメントには、磁場の影響を受けにくいクロナジーエスケープメントと常磁性ブルー パラクロム・ヘアスプリング、パラフレックス ショック・アブソーバなど、特許を取得した部品が採用されている。
また、香箱の構造とエスケープメントの効率を向上させたことにより約70時間のパワーリザーブを確保。すべてのロレックス ウオッチと同様にディープシー チャレンジは高精度クロノメーターで平均日差−2〜+2秒以内という精度を誇る。
文◎編集部