ルミナスバトン型の時分針は、伝統的にスモールセコンドを合わせることが多い。しかし“34mm”に搭載するMIYOTAベースのムーヴメントはセンターセコンド仕様のため、この雰囲気にあわせて、時分針の先端の細身部分をそれぞれ長くすることでデザインバランスが整えられている。なお針先は手作業により曲げられており、このカーブに合わせたボンベ文字盤を採用している
コロンとしたシルエットもこの時計の特徴。ケース側面の鏡面仕上げは文字がゆがみなく映り込むほどに入念だ。またソリッドバックを採用しており、5気圧を確保するために裏ブタは新デザインを採用。伝統的な環状に文字を配置したデザインもこだわりのポイントである
(左から)ホワイト/ブルー、オーカー/ホワイト、ホワイト/レッド、ブルー/アイボリー。各15万円
浅岡肇 氏のプロフィール
国際組織・独立時計師アカデミー(AHCI)会員。機械式時計において最も複雑な機構のひとつである“トゥールビヨン”の日本における第一人者である。2009年、国産初のトゥールビヨンウオッチを発表。設計から組立までの全工程を自身が手がけるメインブランド“HAJIME ASAOKA Tokyo Japan(ハジメアサオカ)”の時計は年間製造本数が一桁であり、これまで王族や世界的時計コレクターを中心に納品されてきた。セカンドラインブランドのクロノブンキョウトウキョウのコンセプトは“浅岡肇のプライベートウォッチ”で、氏が設計を手がけつつも国産汎用ムーヴメントを使用することで、手の届く価格で提供されている。これまで“時計界のオスカー2ことジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)に2作品ノミネートされた実績をもつ。