2022年4月に行われた“Watches & Wonders2022”で魅力的な新作を発表し、大きな注目を集めたチューダーが7月に突如、さらなる新作を発表した。
【2022年新作時計速報】チューダー|エクスプローラー!?ブラックベイの新作が早くも話題騒然
このほど新作として発表されたのは、1952年に氷床研究を目的とした2年間の科学任務のため、北グリーンランドへと向かった遠征隊とゆかりあるモデルとして有名な“レンジャー”の復刻版である。
Ref.M79950-0001。SS(39mm径)。100m防水。自動巻き(Cal.MT5402)。34万7600円
レンジャーといえば、3・6・9・12のみアラビア数字のインデックスと独特な形状の時針を組み合わせたモデル(Ref.7995)を思い浮かべる人は多いだろう。今回の新作もこのRef.7995のデザインを踏襲したものだが、実はこの時計は北グリーンランド遠征探検に携行されたモデルではないという事実は意外と知られていない。
同遠征隊が携行したのはオイスター プリンスのRef.7808で、極寒の環境において収集されたデータをフィードバックし、1965年に本格的なツールウオッチとして発表されたのがRef.7995だったのだ。
左が1965年に発表されたオリジナル(Ref.7995)で、右が新作のレンジャー(Ref.M79950-0001)
さて、話しを新作に戻すと、4月に発表されたブラックベイ プロにも劣らぬヒット作となる予感大の仕上がりである。39mm径のケースやブレスレットは全体にマットな質感をもたらすサテン仕上げが施されており、“ツールウオッチ”らしい雰囲気を演出。一方で、ベゼルのエッジなど一部にはポリッシュ仕上げが用いられており、ケースが描く曲線が強調されている。
また文字盤に目を向けると、ヒストリカルモデルの影響を随所に感じ取れる。丸みを帯びた時針と角張った秒針という対照的な形状の針のコンビネーションはレンジャーならではだ。なお新たに追加された要素として秒針の先端にバーガンディカラーを採用し、アクセントを付けている。
搭載するのはマニュファクチュールキャリバーのMT5402で、スイス公認クロノメーター認定を取得するほか、約70時間のパワーリザーブを実現。30万円半ばという魅力的な価格設定も見逃せないポイントだろう。
TUDOR(https://www.tudorwatch.com/ja)
文◎堀内大輔(編集部)
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