日本未上陸ブランド 話題のトピックス

【男らしさに磨きをかけるイタリア発のパイロットクロノ】“オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)”に注目

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 “オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)”は、冒険家の父をもつフランチェスコ・カラマイによって創設されたイタリアのマイクロウオッチブランド。日本未上陸ということもあって日本の時計界での知名度はほとんどないと思われるが、パイロットウオッチからインスピレーションを受けた本格機械式時計を展開している実力派だ。


 創業者であるフランチェスコの父、ジョスエはイタリア空軍の戦闘機パイロットの経歴を持ち、パイロットの職を辞してからも飛行機とスピードに人生を捧げるその生涯であったようだ。


 大胆不敵で生命力にあふれていたジョスエは、息子であるフランチェスコへ“立ち止まることなく人生を生きろ”という哲学を伝え、フランチェスコは後に自分の夢であった時計ブランドを立ち上げ、新たな冒険に乗り出すことになる。

 フランチェスコの人生に大きな影響を与えた父親と同様、フランチェスコとその兄も、幼い頃から飛行機に乗った経験があり、飛行機が人生の一部となっていた。オロロジー・カラマイは、飛行機と時計という2つのロマンを融合させたデザイン、機能が特徴となっているが、それはまさに必然と言えるブランドコンセプトであったと言えるだろう。腕時計はパイロットの忠実な伴侶として長い歴史をもつ。フランチェスコはそうした歴史を知ることで、パイロットウォッチの自社ラインを立ち上げるにあたり、借り物ではない、本物の歴史を持つ時計を製造したいと構想を練り始める。


 試行錯誤の末にたどり着いたのが、最高速度マッハ2 を超えた1950年代の伝説的戦闘機“F-104(スターファイターの通称でも知られる)だ。オロロジー・カラマイでは、スターファイターの期待からデザインのインスピレーションを受け、ケースはスターファイターの動力源であったゼネラル・エレクトリック社のエンジンタービンのスチールを溶解して作られたものだ。エンジンタービンは一度溶解された後、鋳造よりも複雑で寸法精度の高い形状を作ることができるロストワックス鋳造で成形。手作業で仕上げが施されている。

 イタリア空軍へ軍仕様のモデルを納入した実績もあるオロロギー・カラマイ。今回はコンシューマー向けコレクションから3本の時計を紹介する。


オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)
G50 フレッチャ アンスラサイト


 旗艦コレクションであるG50 クロノグラフのデザインは、アンティークのパイロット向けクロノグラフからインスピレーションを得ている。 ブランドモチーフであるスターファイターの動力源となった強力なゼネラル・エレクトリック社のエンジンタービンの金属から鍛造された40mmステンレススチールケースは実用時計らしく汚れや小傷が目立ちにくいヘアライン仕上げで統一。

 風防は耐傷性に優れたサファイアクリスタルにダブルARコーティングを施し、5気圧の防水機能を備えている。スクリューバックのためケースの内部を見ることはできないが、ムーヴメントは信頼性の高いETA社の7750をベースにしているセリタSW510を搭載。 販売価格は2450ユーロ(約34万円)。


オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)
CR42クロノ


 次に紹介するCR42はリューズをケースの右側に設置した一般的な時計とは異なり、リューズがケースの左側に設置された左利き用のクロノグラフだ。赤で強調されたカウンター(30分積算計と12時間積算計)、乗り継ぎ便に適した12時間分割の両回転インナーベゼル(ケース4時位置のリューズで操作)など、パイロットクロノグラフらしい機能的な意匠と機能を装備。最高の信頼性を保証する単一のマスターウォッチメーカーによって調整および組み立てが行われた Cal.7750を搭載。

 CR42も、ケースの素材にはスターファイターの動力源となった強力なゼネラル・エレクトリック社のエンジンタービン鋼が採用され、42mmのケースには手作業でヘアライン仕上げが施されている。ケースにはダブルARコーティングを施したサファイアクリスタル風防を設置し、5気圧の防水機能を備えている。49本の限定生産で、価格は2900ユーロ(約40万3000円)。


オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)
MKⅢ ネロ


 最後に紹介する MKIIIは、1950年代から60年代に空軍のパイロットに使用された3針の軍用時計をモチーフにしたモデルで、表面を細かい凹凸を設けたマットブラック文字盤と大きなインデックスが視認性を高めている。現行のメンズウオッチとしてはやや小振りな38mmのステンレススチールケースに、セリタの自動巻きムーヴメント、Cal. SW200を搭載。

 風防はサファイアクリスタルにダブルARコーティングを施し、5気圧の防水機能を備えている。F104のタービン鋼から鍛造されたケースには手作業でヘアライン仕上げを施し、最高のグリップを提供する大きなローレット加工のリューズを備える。299本の限定生産で販売価格は1250ユーロ(約17万4000円)。


》オロロジー・カラマイ(OROLOGI CALAMAI)
公式サイト
https://www.orologicalamai.it/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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