ここ数年の間にアップルウォッチが一気にシェアを拡大し、ユーザーもスマートウオッチとそれ以外に二極化して来ている印象が強いカジュアルウオッチ界。スマートウオッチが勢力を拡大するいっぽうで、従来の腕時計を選ぶ時計好きなユーザーは、逆に時計らしいデザインやバックグランドのあるモデルを好む傾向が強くなっているのも、近年の傾向のひとつと言える。
そんな傾向を象徴して時計界の人気ジャンルとしてラインナップを増やしているジャンルのひとつが復刻モデル。簡単に言うと、過去に製造していたモデルのデザインや機能を再現したモデルである。
従来は本格時計ブランドが手がけることが多かったため、必然的に1950年代から60年代のクラシックなデザインのモデルが主流となっていたのだが、近年はカジュアルウオッチにも復刻トレンドが波及したことで復刻時計にもニューウェーブと言えるモデルが登場。カジュアルウオッチは本格時計ブランドに比べて歴史が浅いこともあり、1960年代後半から70年代に製造された時計をモチーフにした復刻モデルがラインナップを増やしている。
今回は、そんな70年代のモデルからインスパイアされたモデルに注目。10万円以下の価格帯からおすすめの3モデルを紹介していく。
【10万円以下の復刻モデル：01】
YEMA（イエマ）
リストマスター アドベンチャー
スイス国境に近いフランスのジュラ地方で1948年に創設された時計ブランド、イエマ。このモデルは“リストマスター”のペットネームで1960年代に製造されていたモデルの復刻版だ。当時は“リストマスター”のペットネームで様々なデザインのモデルが製造されていたが、このモデルでは60年代後半から70年代に発売されていた“5114”のレファレンスをもつモデルをベースに採用。
ラインナップはモダンな雰囲気を感じさせるブルー文字盤と、ヴィンテージ感を醸すベージュ文字盤の二種類。いずれも甲乙つけがたい魅力を備えたモデルに仕上げられている。
■SS（37mm x 48mmサイズ）。10気圧防水。自動巻き（自社製Cal.YEMA2000）。7万4800円
【問い合わせ先】
イエマジャパン
TEL.03-5875-8810
https://timegear-onlineshop.com/?pid=165587314
【10万円以下の復刻モデル：02】
CTIZEN（シチズン）
レコードレーベル シチズンC7
1965年発表の国産時計初クリスタルガラス採用モデル、クリスタルセブンを基にしたモデルの国内独占販売仕様。トレンド感のあるダークグリーン文字盤、3連ブレスレットで現代的なアレンジが加えられている。
■ステンレススチールケース&ブレス。ケース径40.2mm。5気圧防水。自動巻き（Cal.8200）。2万9700円
【問い合わせ先】
オンタイム渋谷ロフト店
TEL.03-5458-3076
【10万円以下の復刻モデル：03】
TIMEX（タイメックス）
キュー タイメックス ファルコン アイ
1979年に発売されたモデルをベースに製作された“ファルコンアイ”のグリーン文字盤。模様を刻んだ文字盤は光の当たり具合で表情が変わり、独特のニュアンスを楽しめる。ステンレススチールの巻きブレス、コインで蓋を開けて電池を交換できるハッチ・ケースバック構造など、自社アーカイブを忠実に復刻した意匠がマニア心をくすぐる。
■Ref. TW2U95400。SS（38mm径）。5気圧防水。クォーツ。2万4200円
【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL.03-5815-3277
文◎船平卓馬（編集部）