2020年にロレックスがオイスターパーペチュアルの新色として投入したターコイズブルー。いままでありそうで意外になかったこの文字盤カラーが、市場ではあっという間に人気を集めて、現在では入手困難なモデルになった。さらに他社も追随してこのカラーの新製品を続々と発売したことで、いまや時計界ではちょっとしたトレンドになっている。ブランドによってはスカイブルーやパステルブルーなどと呼ばれてもいるが、上品で爽やかなトーンは老若男女問わず好感度が高い。今回はパステルブルー系の文字盤を採用し、かつ20万円台までという現実的な予算で購入できるモデルを集めてみた。これからのシーズンにぴったりな夏向けカラーとしてチェックしておきたい。
ジン
556 アクアマリンブルー
■Ref.556.AB。SS(38.5mm径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.SW200-1)。世界限定400本。27万5000円(今夏発売予定)
航空機のコクピットを思わせる、バーインデックスに3針のシンプルな表示をフィーチャーした556シリーズ。宝石からインスパイアされたというアクアマリンブルーを文字盤のカラーとして採用することによって、軍用っぽいいかつい印象を払拭。メタリック仕上げによって光沢を放つブルーのトーンが美しく、時計自体のシンプルなフォルムを美しく引き立てている。2022年夏の発売予定だが、世界限定400本というプレミア感も相まって、かなりの争奪戦となりそうだ。
【問い合わせ先】ホッタ TEL.03-5148-2174
https://sinn-japan.jp
セイコー プロスペックス
1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Ocean モデル
■Ref.SBDC167。SS(42mm径)。200m防水。自動巻き(Cal.6R35)。14万8500円(6月24日発売予定)
セイコーダイバーズが活躍した極地の壮大な氷河の世界を文字盤に表現した最新作。本作でベースとなっているのは、1968年に裏ブタのないワンピース構造ケースに、当時としては世界最高水準の10振動ムーヴメントを搭載した、300m防水のダイバーズモデル。70年には日本山岳会の植村直己氏や松浦輝夫氏がエベレスト登頂にこのモデルを携行し高い信頼性が実証されたことから、セイコーダイバーズウオッチの代名詞的なモデルのひとつだ。南極の大地を覆う氷床の壮大な景観を、ライトブルーの文字盤とダークブルーのベゼルで再現している。
【問い合わせ先】セイコーウオッチお客様相談室 TEL.0120-061-012
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex
ボール ウォッチ
エンジニア III マーベライト アイスブルー
■Ref.NM9026C-S6CJ-IBE。SS(40mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.RR1103-C)。25万3000円(6月発売予定)
比較的ヘビーデューティなモデルが多いボール ウォッチだが、このマーベライトはベーシックなフォルムで、幅広いシチュエーションで使えるモデルとして人気が高い。サンレイ仕上げのアイスブルー文字盤は爽やかな印象で、暗所でも視認性の高いマイクロガスライトインデックスを合わせることで機能性にも配慮している。この価格帯にして、腐食や耐アレルギー性に優れた904Lステンレルスチールの外装を採用し、クロノメータームーヴメントを搭載している点も注目に値する。
【問い合わせ先】ボール ウォッチ・ジャパン TEL.03-3221-7807
https://www.ballwatch.co.jp
シュトゥルマンスキー
ガガーリン スカイブルー
■Ref.2609-374203Ni。SS(40mm径)。3気圧防水。手巻き(Cal.2609)。日本限定50本。10万4500円
人類史上初となる宇宙飛行を成功させたユーリイ・ガガーリンが携行した腕時計として一躍有名になったシュトゥルマンスキー。本作は、そのオリジナルモデルの意匠を踏襲しつつ、“美しい平和な青い空”が早く訪れることを願ってスカイブルー文字盤を採用した日本限定仕様だ。爽やかな文字盤色に合わせて同系色でまとめらたNATOタイプのベルト(とホワイトベルト)が付属する。またシースルーバックから見える手巻きムーヴメントの角穴車に配されたロゴにもスカイブルーカラーが採用されるなど、細部のデザインまでこだわっているのがわかる。
【問い合わせ先】アンドロス ブランド事業部 TEL.03-6450-7068
https://sturmanskie.jp
構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊