A.ギョーシェ
“ギョーシェ”とは、1786年頃にアブラアン-ルイ・ブレゲが考案したといわれている、文字盤に施される繊細な彫金装飾。
規則的に彫り込むことで装飾的な意味合いをもつほか、光の反射を抑えて文字盤を見やすくする実用的な目的もある。
当時は熟練した職人が手作業で彫り上げていたが、近年ではプレス加工がされる場合がある。なお高級ブランドの一部では、いまでも職人による手作業でこの装飾が施されている。これをハンドギョーシェと言う。
<主なギョーシェの種類>
・クル・ド・パリ装飾
ピラミッドが交差したような装飾。ギョーシェ彫りの定番といえるデザイン。
・ソレイユ装飾
こちらもギョーシェ彫りの定番デザイン。太陽のように放射状に広がっている。
・ヴァーグ装飾
波模様が特徴。
・バーリーコーン装飾(グランドルジュと同意)
麦の穂がモチーフのデザイン。
・ダミエ装飾
市松模様を描く網目状の模様。
文◎松本由紀(編集部)
【関連リンク】
■Q46.ムーンフェイズはどのような仕組みで動いているのか
■Q47.ロレックスのブレスレット&クラスプにはどんな種類があるのか【ロレックス編】
■Q51.ケースの素材にはステンレススチール以外にどんな種類があるか
■【Q66】高級アンティーク時計でよく使われていた文字盤の種類を教えて<アンティークウオッチ編>
■【Q71】最近よく聞く“メテオライト”文字盤って何?