ニバダ・グレンヒェンは、日本初上陸を果たしたスイスの時計ブランド。1879年の創設から143年の歴史を数える老舗であり、1950年に発表されたアンタークティック(55年から56年にかけてアメリカ海軍の南極探検のミッション“ディープ・フリーズ・1チーム”で採用された)、63年発表の200m防水クロノグラフ“クロノマスター”、64年発表の水深計搭載ダイバーズウォッチ“デプソマティック”など、実用時計のジャンルで個性的な名作を輩出している実力派ブランドだ。
同社はクォーツショックなどの影響もあって80年代に一度事業を解体していたのだが、 “ウィリアム エル 1985”を立ち上げたギョーム・ライデと時計メーカーであるモントリシャール・グループのレミ・シャブラがニバダの使用ライセンスを取得したことで2019年に復活。アンティークの世界でコレクターズモデルとなっているかつての代表作をモチーフに、再現度の高い復刻モデルを展開して話題となった。
ウオッチライフニュースでは、日本での一般発売に先駆けて“クロノマスター”、“デプスマスター”の実機レビューを公開してきたのだが、いよいよ日本での本格展開が開始。2022年3月26日(土)より、H°M’S”WatchStore表参道で先行販売後、3月28日(月)からH°M’S”WatchStore公式オンラインストアでもニバダ・グレンヒェンの購入が可能になる。
今回は、まだ紹介していなかったもうひとつの代表作“アンタークティック”のほか、希少性の高い手巻きクロノグラフの名機バルジュー23を搭載した注目モデルを改めて紹介していこう。
【編集部の注目モデル】
NIVADA GRENCHEN(ニバダ・グレンヒェン)
アンタークティック スパイダー
アメリカ海軍のディープ・フリーズ作戦の一環として、1955年から56年までの南極への遠征中に、アメリカ海軍のディープフリーズ1のメンバーが携行たアンタークティックの復刻モデル。アンタークティックはいくつかの派生モデルが製造されているが、このモデルは、そのなかでもクモの巣のように見えるクリーム色のセクターダイヤルのデザインから“スパイダー”のペットネームで知られているコレクターズモデルをモチーフに採用している。
蜘蛛の巣を彷彿とさせるインデックス配置、湾曲したフォルムが目を引くツイストラグなど、ベースとなっている50年代のモデルをかなり忠実に再現しつつ、現代のニーズに合わせて10気圧防水を備えている点にもこだわりが光る。
■SPIDER 32023A。SS(38mm径)。10気圧防水。自動巻き(ソプロドP024)。9万5700円
【編集部の注目モデル】
NIVADA GRENCHEN(ニバダ・グレンヒェン)
クロノマスターバルジュー23ビッグアイ
1910年中頃から70年代の中頃まで、約60年にわたって製造され、パテック フィリップ、ロンジンなどの老舗メーカーに採用された手巻きクロノグラフの名機、バルジュー23を搭載したスペシャルモデル。クロノマスターの派生モデルとして1960年代に製造された85006リファレンスのモデルを忠実に再現しており、ヨットレース用のカウトダウンを備えた大きめの30分積算計がアイコンとなっている。左右非対称のサブダイアル、カラフルな色使いなどヴィンテージ感のある佇まいと、希少性の高いオールドムーヴメント、バルジュー23を搭載したマニア心をくすぐるこだわりのモデルだ。
■Ref. BIGEYE。SS(38mm径)。10気圧防水。手巻き(バルジュー23)。世界限定50本。66万3300円
【クロノマスターの実機レビュー動画をチェック】
なお、ニバダ・グレンヒェンの代表モデルであるクロノマスターについては、ウオッチライフニュースの兄弟メディアであるTIMEGear(タイムギア)の公式YouTubeチャンネルでも実機レビュー動画を公開中。さらに詳しくディテールをチェックできるので、ぜひチェックみて欲しい。
【問い合わせ先】
エイチエムエスウォッチストア表参道
TEL:03-6438-9321
www.hms-watchstore.com/
文◎船平卓馬(編集部)