女性編集者がレディースウオッチの新作を実際に見て、感想を交えて紹介する本企画。今回は“LONGINES(ロンジン)”の“ロンジン マスターコレクション”をレビューしていきます。
ロンジンはスイス、サンティミエで1832年に時計の組み立て会社から歴史が始まった老舗ウオッチメーカー。懐中時計の製造などを続け、1867年には初となる自社製ムーヴメント、キャリバー20Aを製造。
この時から自社製のすべての時計の文字盤にはロンジンのロゴが、ムーヴメントには未来を表す“翼”と伝統を表す“砂時計”を組み合わせたシンボルマークが刻印されています。
創業当時から“伝統・エレガンス・パフォーマンス”をテーマに一貫して時計を作り続け、長年にわたって積み重ねてきた技術革新を追求しています。
【コレクションのおさらい】
2005年に発表されたロンジン マスターコレクションは、メンズレディース問わずすべてのモデルに自動巻きムーヴメントを搭載しているのが特徴です。
またクラシカルでエレガントなフェイスデザインも魅力。針はリーフタイプ、インデックスにはローマ数字や遊びのあるアラビア数字などを配しています。
今回お借りした新作は、これらの意匠にダイヤモンドやマザーオブパール(以下MOP)、明るいカラーのベルトを組み合わせ、女性らしさを演出しています。
【チェックポイント】
》約72時間パワーリザーブが持続する、自社製キャリバーを搭載
搭載された自動巻きムーヴメント、キャリバーL899はもともとメンズモデルにも搭載されていたもの。それをケース径34mmのレディースモデルに採用しているため、裏ブタから見えるムーヴメントの面積は広く、自社キャリバーの存在感を主張しています。
また約72時間持続するロングパワーリザーブという点もうれしいポイント。金曜の夜に外しても月曜の朝まで動き続けています。
》ムーンフェイズとマザーオブパールの組み合わせ
エレガンスさを高めているポイントのひとつであるムーンフェイズ。ロンジン マスターコレクションの34mmモデルには初搭載となります。
またMOPを文字盤だけでなくサブダイアルにも採用している点に注目。MOP というとスタイルにより好みが分かれることがありますが、こちらのモデルに使用されているMOPは輝きが控えめで、悪目立ちせず程よく個性を演出してくれます。
》丸みを帯びたラグ
短いラグは手首に沿って緩やかにカーブを描いているほか、先端が丸みを帯びていて、柔らかい印象に仕上げられていました。
正面写真だけではわからない、作り込まれたディテールに感動しました。
【装着感】
■ロンジン。ロンジン マスターコレクション。Ref.L2.409.4.87.4。SS(34mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal.L899)。38万2800円
ケース径は34mmと大きすぎず小さすぎないサイズ感。11.1mmとレディースモデルにしてはややケースの厚みはありますが、重心が低い位置にあるためフィット感は良好。
また今作はブレス、ベルトカラー違いで六つのバリエーションで展開しています。なかでも柔和な印象を与えてくれるトープカラー(ベージュ)のレザーベルトがMOPとマッチしていてとても気に入りました。トープは優しい色合いのため、これから迎える春先にもぴったりです。
価格は30万円代と、高級時計のなかでは比較的お手頃。新生活のスタートに合わせて時計の新調を考えている方にぜひおすすめしたいです。
文◎松本由紀(編集部)/写真◎水橋崇行
【問い合わせ先】
ロンジン
TEL.03-6254-7350
https://www.longines.com