2021年も多くの腕時計が発表されたが、そのなかでも編集部が気になった新作もしくは話題作は、よりリアルな感想をお伝えすべく、実際に見て、触って、着用してレビューを行ってきた。その数はメジャー系ブランドだけでも20本にのぼる。
いずれも魅力的なモデルであったのだが、今回はそのなかでも編集部・堀内がリアルに欲しいと感じた3本を厳選して紹介したい。
MODEL 01
オメガ シーマスター 300
■Ref.234.30.41.21.01.001。SS(41mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.8912)。77万円
2021年にリニューアルされたシーマスター 300。1万5000ガウスの耐磁性能を備えるマスター クロノメータームーヴメントのCal.8912を搭載し、一級のスペックを誇るが、その見た目は前モデル以上にアンティークテイストに仕立てられている。1960年代のシーマスターに見られたオープン6とオープン9(丸の部分がふさがっていない)のアラビアインデックスや、初代モデルに見られたロリポップタイプの秒針など、随所に散りばめられたマニア心をくすぐるディテールがたまらない。
【問い合わせ先】オメガお客様センター TEL.03-5952-4400
https://www.omegawatches.jp/
MODEL 02
ブランパン フィフティ ファゾムズ バチスカーフ
■Ref.5000-1210。TI(43mm径、13.45mm厚)。30気圧防水。自動巻き(Cal.1315)。125万4000円
1953年に最初期のダイバーズウオッチとして開発されたフィフティ ファゾムスの系譜に連なるバチスカーフのチタン仕様。30気圧防水のプロフェッショナルモデルでありながら、ダイバーズ特有のゴツいイメージは薄く、デイリーユースとしても非常に着けやすい点が魅力だ。また小振りなドットインデックスを採用するなどで余白を生かしたミニマルな文字盤デザインながら、強めのサテン仕上げを施して、うまくマッシブ感も演出されている。3つの香箱を搭載したCal.1315の120時間というロングパワーリザーブも大きな魅力である。
【問い合わせ先】
ブランパン ブティック銀座 TEL.03-6254-7233
https://www.blancpain.com
MODEL 03
ゼニス クロノマスター リバイバル エル・プリメロA3817
■Ref.03.A384.400/3817.M3817。SS(37mmサイズ/12.6mm厚)。5気圧防水。自動巻き(Cal.400)。ブティック限定。96万8000円
1971年にリリースされたエル・プリメロ搭載クロノグラフモデルの復刻版。70年代初期に人気の高かった近未来的なトノーケースに、シルバー・グレイ・ブルーのトリコロール文字盤を合わせたこのデザイン仕様は、当時わずか1000本しか製造されなかったとされる。斬新なデザインもさることながら、見逃せないのはクロノグラフながらも37mmと小振りな点。現代のクロノグラフで、このサイズ感のモデルは貴重だ。また中コマを抜いたラダータイプのブレスレットをなど、往年のレーシングウオッチを思わせるデザインが非常にカッコいい。
【問い合わせ先】
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス TEL.03-3575-5861
https://www.zenith-watches.com
文◎堀内大輔(編集部)/写真◎笠井 修
●2021年の実機レビュー記事一覧
・オメガ/スピードマスター クロノスコープ
・ブルガリ/オクト ローマ ワールドタイマー
・パテック フィリップ/ワールドタイム 5930P
・ブランパン/フィフティ ファゾムズ バチスカーフ
・ブライトリング/クロノマット B01 42 ジャパン エディション
・ジャガー・ルクルト/レベルソ・トリビュート・スモールセコンド
・パテック フィリップ/年次カレンダー搭載フライバック・クロノグラフ 5905/1A
・ショパール/アルパイン イーグル ケイデンス 8HF
・オメガ/シーマスター ダイバー300M 007エディション
・カルティエ/タンク マスト
・IWC/ビッグ・パイロット・ウォッチ43
・パネライ/ルミノール クロノ
・ゼニス/クロノマスター リバイバル エル・プリメロA3817
・オメガ/シーマスター アクアテラ スモールセコンド
・カルティエ/パシャ ドゥ カルティエ
・タグ・ホイヤー/アクアレーサー プロフェッショナル300
・IWC/パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41
・パネライ/ルミノール マリーナ eSteel
・ゼニス/クロノマスター スポーツ
・オメガ/シーマスター 300