【10万円台でフォージドカーボンをケースに採用!?】“UNDONE（アンダーン）”から登場した価格破壊の限定モデル

2021年11月5日

　カスタマイズウオッチの人気に火を付けた先駆的ブランドとして知られるアンダーン。ウェブサイトから簡単にカスタムオーダーできるシステムを構築しており、1本単位でも文字盤、針、ケース、ベゼル、ストラッップまで、自分好みの特殊なカスタムオーダーが可能であることが同社の最大の特徴である。

》先進の素材を採用したスペシャルコレクション

　しかし、今回注目は、カスタムオーダーモデルではなく、高度な時計製造技術を生かして開発された世界限定199本のスペシャルモデル。ファッション業界の第一線で活躍するデザイナー、ニコラ・フォルミケッティ氏がディレクションを手がけ、日本で育ちアジアにルーツをもつ彼らしい、個性的でありつつ洗練されたデザインに仕上げられている。

　甲冑（かっちゅう）をイメージしたという多面的でソリッドなケース、手裏剣をモチーフにしたスケルトンダイアルなど、語りどころの多いモデルなのだが、特に注目したいのは高級時計に採用されるのが一般的なフォージドカーボンをケースに採用しつつ、10万円台という手の届く価格を実現している点だろう。
　
　特殊な素材を採用しつつ、デザイン、スペックと、全方位的にこだわりを満載したアンダーンの限定モデル。時計好きにこそ、手にして欲しい１本だ。

》編集部の注目モデル
UNDONE（アンダーン）
アンダーン×ニコラ・フォルミケッティコラボレーション“シュンガイト”

　モデル名の“シュンガイト”は、デザインを手がけたニコラが好きだという炭素鉱物。シュンガイトの質感をモチーフに、炭素素材であるフォージドカーボンを採用したケースが独特の存在感を主張する。

■Ref.COL-NCF-SGT。フォージドカーボン×TI（43mm径）。200m防水。自動巻き（セリタ Cal. SW200-1）。15万6200円

【Designer】

ニコラ・フォルミケッティ
“Lady GaGa”、“UNIQLO”、“DIESEL”などのクリエイティブ・ディレクターを務める、ニコラ・フォルミケッティ氏。今回の限定モデルでは、モノトーンをベースに洗練された雰囲気にまとめつつ、日本にルーツをもつ自身のアイデンティティを時計のディテールに落とし込んだ

》ケースに採用されているフォージドカーボンとは?

　フォージドカーボンとは、フォージド（鍛造）という言葉が示すように、金型に詰めたカーボンファイバーに圧力をかけて鍛造成形する炭素繊維素材。炭素繊維を織り込んで作られる織り生地状のカーボンファイバーとは異なり、炭素繊維と樹脂を圧縮金型に入れて成形するため、金型の製造や加工にコストがかかるが、立体的な造形に仕上げやすく、軽さと強度を兼ね備えたプロダクトを作り出すことができる。素材としての強度に加え、炭素繊維を折りかさねることで生まれる独特の模様も大きな魅力となっている。