今年も残すところ2カ月となった。高級時計産業においては、スイスのメーカーも生産を回復しつつあるとはいえ、いまだコロナ前には遠く及ばないようだ。しかし、そんな状況のなかでも相変わらずロレックスだけは、別次元の動きを見せていた。そこで今回は、この1年間のロレックスの実勢価格の動きはどうだったのかをちょっと調べてみたのである。
下のグラフは、Watch LIFE NEWSがロレックスの人気主要11モデルについて、実勢価格を毎週金曜日に調査し、その動向を紹介する「週刊ロレックス相場(関連記事参照)」のデータを基に、2020年11月から2021年10月までの1年間について、その推移をモデルごとにグラフ化したものである。ご覧のとおりほとんどのモデルが右肩上がりで上昇を続けていることがわかるだろう。
2020年11月から1年間の実勢価格の推移。10月のデータが10月22日の実勢価格だったために、今週になって急上昇したGMTマスター II 、サブマリーナーデイト、そしてヨットマスターの数値が直近のものとは若干異なる
そして、それを基に2020年11月と比較して直近の10月の実勢価格はどれだけ値上がりしているのかを、ランキングにしてみると次のとおりだ。
【並行輸入市場における1年間の値上がり額ランキング】
1位、デイトナ・・・93万円
2位、GMTマスター2(青赤ベゼル)・・・51万円
3位、エクスプローラー II ・・・45万円
4位、サブマリーナーデイト・・・33万円
5位、ヨットマスターロジウム・・・31万円
6位、ミルガウス・・・28万円
7位、エクスプローラー I ・・・24万円
8位、エアキング・・・23万円
9位、デイトジャスト・・・19万円
10位、サブマリーナーデイト(グリーンベゼル)・・・15万円
11位、ディープシー・・・11万円
【写真で見る】並行輸入市場における1年間の値上がり額ランキングBest 11
デイトナが1位というのはなんとなくわかるが、その値上がり幅を数字で見るとあらためてその異常さに驚かされる。一方で意外だったのはエクスプローラー I 。今年リニューアルを実施し大きな話題を呼んだため上位にくるかと思いきや、一時的に急騰したもののその後に値下がりしたこともあって結果は7位。逆に同時にリニューアルしたエクスプローラー II は、デイトナから波及した白文字盤人気の影響から、値崩れせずに上昇を続けたため、なんと3位という驚きの結果となっている。
さて、次に掲載する「主要11モデルの月刊ロレックス相場」をみると、現在突出した動きとなっているのがGMTマスターII(青赤ベゼル)。ここ1週間で急激に上昇したことから、先月と比べると何と25万円もアップしてしまった。それ以外ではサブマリーナーデイトとヨットマスターロジウムが上昇傾向である。
■ 主要11モデルの月間ロレックス相場(10月29日更新)
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【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】国内定価107万2500円
・実勢価格:247万円→272万円(↑) 先月より25万円アップ
【デイトナ/Ref.116500LN】国内定価145万7500円
・実勢価格:377万円→380万円(↑) 先月より3万円アップ
【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】国内定価101万3100円
・実勢価格:176万円→185万円(↑) 先月より9万円アップ
【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】国内定価106万400円
・実勢価格:230万円→230万円(→) 先月と変わらない
【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価92万700円
・実勢価格: 132万円→128万円(↓) 先月より4万円ダウン
【ヨットマスターロジウム/Ref.126622】国内定価132万8800円
・実勢価格:183万円→194万円(↑) 先月より11万円アップ
【ディープシー/Ref.126660】国内定価139万9200円
・実勢価格:164万円→168万円(↑) 先月より4万円アップ
【エアキング/Ref.116900】国内定価71万1700円
・実勢価格:108万円→107万円(↓) 先月より1万円ダウン
【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価78万1000円
・実勢価格:97万円→95万円(↓) 先月より2万円ダウン
【エクスプローラーII/Ref.226570】国内定価94万4900円
・実勢価格:166万円→164万円(↓) 先月より2万円ダウン
【エクスプローラーI/Ref.124270】国内定価71万1700円
・実勢価格:123万円→119万円(↓) 先月より4万円ダウン