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【話題の国産ウオッチを本音レビュー|Vol.21】シチズン プロマスター エコ・ドライブ ダイバー200m

 1982年にリリースされたシチズン プロフェッショナルダイバーは、1300mというハイレベルな防水機能に加え、超気密構造やチタンケースで当時としては非常に先進的な製品だった。大きく張り出したガードのなかに回転式ベゼルを収めたルックスも独特で、そのいかつさはインパクト満点。発売からおよそ40年経過したいまでもファンの多いモデルだ。
 今回リリースされたプロマスター エコ・ドライブ ダイバー200mは、そんなプロフェッショナルダイバーにインスパイアされたモデルである。ボリュームたっぷりのベゼルガードをほぼそのまま継承しつつ、異色のダイバーズに仕上げている。

■Ref.BN0220-16E。スーパーチタニウム(45.8mmサイズ、14.3mm厚/設計値、デュラテクトTIC・MRK加工)。200m潜水用防水。クォーツ(Cal.E168、光発電エコ・ドライブ)。6万500円

 ベゼルガードは表面がややざらついた仕上げになっているが、これは砂状の研磨材を吹き付けたサンドブラスト仕上げによるもの。チタン素材のグレーのカラーリングとマットな質感が相まって、独特の渋みを感じさせ、四隅がぐっと張り出したデザインをよく引き立てている。シチズン自慢のデュラテクト加工が施されているため、堅牢性も非常にハイレベルだ。

 ケースサイズは45.8mmもあるが、ベゼルやガードが占める面積が大きいので、文字盤自体は意外にこじんまりしている。針やインデックスはシンプルだが太めなデザインを採用しているので、文字盤が小さいとはいえ視認性は悪くない。個人的に文字盤はもう1~2mm大きくても良かったように感じるが、全体のバランスは悪くない。オリジナルのプロフェッショナルダイバーはリューズを通常とは逆の9時位置に配していたが、今回のプロマスターではオーソドックスな3時位置になっている。デイリーユースではこちらの方が使いやすいだろう。

 ボリュームのあるケースだが、厚みは14.3mm(設計値)に抑えているので、実際に着けてみると見た目ほどのゴツさは感じないし、ウレタンベルトの質感も良いため装着感は悪くない。海やアウトドアでがんがん使うことが前提のモデルでありながら、ヘビーデューティな仕様だけに偏らず、装着感もしっかり考えている。防水性能はオリジナルの1300mにはとても及ばないが、ISO200m準拠と一般的なダイバーズとして十分使えるスペックを備えている。ダイビングに使わないという人なら十分だ。

 ムーヴメントは光発電エコ・ドライブで、定期的な電池交換は不要。面倒なことを考えずに使い続けられる点は、この時計のニーズにも合致していると思う。デザインの個性が強いゆえに、どんなシチュエーションでも使えるオールマイティな1本とは言い難いが、アウトドアやアクティヴィティの現場で使うにはかなり心強い相棒となってくれると思う。新品のまっさら状態も悪くないが、使い込んでいくうちに味が出てくるとより腕になじんでくるだろうし(スーパーチタニウム+デュラテクト加工だけに、傷などはなかなかつきにくいとは思うが)。そういう意味では長く付き合えそうな1本といえる。6万円ちょっとという価格も、製品クオリティを考えるとまず納得いくところだろう。

 

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室 TEL.0120-78-4807
https://citizen.jp

 

構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊/写真◎編集部

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