芸能人の愛用時計

でんでん-男の肖像時計の選択(パワーウオッチNo.118-1)

日本アカデミー賞の副賞として贈られたジャガー・ルクルト レベルソのほか、ブルガリ、ロンジンなどが混じるバラエティーに富んだコレクション。映画賞の賞品や知人にいただいたものが多く、気付いたら何本も集まっていた。シチズンのクロノグラフ3本は東京卓球選手権で準優勝した際の賞品とのこと

  
 でんでんさんの時計コレクションは、賞品として贈られたり、知人にプレゼントされたものが多い。

「三遊亭小遊三さんや福澤朗さんたちと卓球大会に出ていて、僕は3年連続で準優勝しているんですよ。それでシチズンをいただきました。日本アカデミー賞では副賞でジャガー・ルクルトの時計をいただいたけど、友だちもシチズンの時計を贈ってくれて、なんだかシチズンに縁があります。どっちかっていうとセイコーのファンだったんですけど、卓球仲間にシチズンの実業団出身の人がいて、彼の縁でシチズンが多くなったのかもしれない」

 贈られる一方でなくしてしまった時計もあるという。

「妹に時計をあげたんですよ。その妹が亡くなったとき、形見ってわけじゃないけどその時計が僕のところに戻ってきたんです。たまに眺めて妹のことを思い出していたけど、あるときに電池交換しようと思って持ち歩いていたら、どこかで落としちゃったんですよね。あれだけはどんな時計よりも大事だったんで後悔してます。あと親類の叔父さんにもらったセイコーも大事な時計。すごく汚れていたから、メガネの超音波洗浄機に入れて洗ってみたら止まっちゃってね(笑)。雰囲気のいい時計だったから、NHKのドラマの撮影に小道具として持っていったら、スタッフの人がいい時計だって言うから、ちゃんと修理しました。仕事の小道具でもいろいろな時計を使うけど、そこはスタッフのセンスに委ねることが多いです」

 ふだんも着るものによって適当に時計を替えたりもするが、特に時計に深い思い入れがあるわけではない。

「念ずれば通じるじゃないけど、時計が欲しいなって思ってるとなんとなく人からいただけたりして、いつの間にか集まっちゃった。貰いものばかりだとちょっとカッコ悪いかな(笑)。それでも自分でロレックスを買おうなんて思ったこともあったし、実際に見に行ったこともありますね。中野ブロードウェイの時計店なんかはたまにのぞきますよ。実際に時計を見ればカッコいいなって思うけど、最近はロレックスも昔よりもすごく値上がりしてるっていうでしょ。それじゃ買う気しなくなっちゃうし、時計買うのもタイミングが重要ですね」

 

でんでん(俳優
DENDEN 1950年1月23日、福岡県生まれ。高校卒業後、渥美清に弟子入り志願するも果たせず、上京して就職。俳優を目指してエキストラとして活動し、30歳のときにTV番組『お笑いスター誕生!!』で勝ち抜いてコメディアンとして頭角を現す。その後は俳優に転身し、コミカルな役から冷徹な悪役まで幅広い役柄で活躍。2012年に日本アカデミー賞最優秀助演男優賞に輝いたほか受賞歴多数。

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