朝晩はちょっと肌寒いぐらい、めっきり気温が下がってきた今日この頃。行き帰りの電車でも、グレーやブラウンカラーなど秋冬の少し厚手のジャケットを羽織った人もずいぶんと見かけるようになった。
そんなこれからの季節のジャケパンスタイルに、カチッとし過ぎずに合わせやすい時計のひとつとしてチョイスしたいアイテムに、古典顔のミリタリーデザインが挙げられる。
フルアラビア数字で視認性を高めたデザインは軍用時計の王道スタイル。落ち着いているためジャケパンスタイルならビジネスシーンにも使える
そこで、そんなクラシックミリタリーな雰囲気をもつ5万円前後で、しかも38mm径と大きすぎず着けやすいサイズ感の機械式時計４タイプをピックアップしてみた。
今回は、ベトナム戦争時の軍用時計を再現したハミルトン カーキフィールド メカ。1956年からアメリカ軍に運用された調達規格に基づいて製作されたブローバ ミリタリーの復刻モデル。そして、第2次世界大戦時のイギリス軍とドイツ軍で使われた軍用時計をモチーフとしたアウトライン ミリタリーType1940だ。
｜ハミルトン カーキフィールド メカ
ハミルトン カーキフィールド メカ
ベトナム戦争時にあった1960年代、ハミルトン（ほかのメーカーでも製造）が、MIL-W-3818Bの仕様に基づき、アメリカ軍に供給した軍用時計を忠実に復刻した人気モデル。
使い捨てタイプの軍用時計が普及する以前のもので、オリジナル同様、防塵、防水に優れたつや消し ステンレススチールケースに、ベーシックなセンターセコンドの手巻きムーヴメントを搭載。Ref.H69439931。SS（38mm径）。5気圧防水。手巻き（Cal.H-50）。6万3800円
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL.036254-7371
｜ブローバ ミリタリー（MIL-W-3818Aモチーフ）
ブローバ ミリタリー（MIL-W-3818Aモチーフ）
1956年からアメリカ軍で運用された物資の調達規格のひとつ、“MIL-W-3818A”に基づいて製作された軍用時計の復刻モデル。後継となるMIL-W-3818B（62年から運用開始）まで使用され、この仕様に基づく腕時計が陸軍や空軍などへ支給されたと言われる。
12時間表記の内側に24時間表記を備えた文字盤など、オリジナルの意匠を再現している。Ref.96A246。SS（38mm径）。3気圧防水。自動巻き。4万2900円
ブローバ相談室 TEL.0570-03-1390
｜アウトライン ミリタリーType1940
アウトライン ミリタリーType1940
POWER WatchやLow BEATなど時計専門誌の総編集長である菊地吉正氏が手がけるオリジナルブランド。右は1940年代のイギリス陸軍向け軍用時計をデザインソースにした12時間表示モデル。6時位置のスモールセコンド、太めのフルアラビア数字のインデックスと時分針。そして外周のレイルウエイトラックと呼ばれる分目盛りなど、当時の意匠が再現（着用モデル）。
一方の左は夜間の偵察の際に暗闇のなかでも秒単位で正確な経過時間と進路を記録できるように秒表示が大きくあしらわれたドイツ空軍の爆撃機などのナビゲーター用航空時計がモチーフ。Ref.YK19001-12（12時間表示）、Ref.YK19001-60（60秒表示）。SS（38mm径）。5気圧防水。自動巻き（Cal.MIYOTA8245）。各3万9600円
なお、アウトラインは現在タイムギア ONLINE SHOP、およびタイムギア ONLINE SHOP Yahoo店のみの取り扱いだ。
タイムギア ONLINE SHOP
http://timegear-onlineshop.com
TEL.03-5562-0841（シーズ・ファクトリー）
文◎堀内大輔（編集部）