女性編集者がレディースウオッチの新作を実際に見て、感想を交えて紹介するレビュー企画。今回はOMEGA(オメガ)のトレゾアから、淡いカラーリングが魅力の新作2モデルをピックアップしました。
【モデル紹介】
トレゾアとは?
今回取り上げるトレゾアは、2018年に発表されたコレクション。170年以上にもわたり時計製造を手がけてきたオメガの歴史を考えると、かなり新しいコレクションとなっています。
実は筆者、かなり前からトレゾアが気になっていました。ひと目見て気に入ったのが、文字盤に大胆に配された細長いローマインデックスと、ベゼルの2時位置から5時位置、8時位置から11時位置にかけて配されたダイヤモンド装飾により醸し出される、洗練された雰囲気です。
この特徴的なデザインは、ケースの形を含め、すべてトレゾアのために開発されたもの。オメガがこれまでに培った女性向けウオッチメイキングのノウハウをもとに、デザイン性にこだわって作り上げられたのがこのトレゾアなのです。
またダイヤモンドをより美しく見せられるよう、ケースの成形にも工夫がなされています。時計正面の画像をよく見ると、ダイヤモンドがベゼルからラグまで途切れることなく、美しいカーブを描いてセットされているのがわかります。ダイヤモンドの美しさがより引き立つ、こだわりの設計が光ります。
裏ブタに施されたのは、オメガのレディースウオッチの歴史を紹介する“Her Time”エキシビションのシンボルとして使われているフラワーモチーフ。またリューズには、ロゴを五つ組み合わせて作り上げた花形のモチーフがあしらわれています。デザイン的にも可愛い点に加え、五つの花びらの窪みが深いため、操作もしやすかったです。
新作の特徴
トレゾアのもうひとつの特徴として挙げられるのが、カラーバリエーションの多さ。そのバリエーションは年々増えており、2020年だけでも新たに36mm径で1モデル、39mm径では2モデルの計3本の新作が登場しています。
そんな新作のなかでも興味を引かれたのが、この36mm径のヌーディーカラーモデルと、39mm径のシルバーグレーのモデル。両モデルとも、インデックスから針、ベルトまでカラーをそろえた統一感のあるデザインが魅力です。
36mm径のヌーディーカラーモデルは、肌なじみがよく、ベルトに若干の光沢感があるため、手首をより美しく演出してくれます。
一方39mm径のモデルは、グレーを基調とした寒色系カラーを採用。艶感のあるベルトを用いたことで、よりシックな雰囲気が高められているのがポイントです。
【装着感は?】
発売以来、36mm径と39mm径の2サイズで展開される本コレクション。どちらも小柄な日本の女性の腕では若干大きめではありますが、大きさを感じさせないほど、装着感は良好。緩やかにカーブしたラグが、手首を優しく包んでくれます。
【推しのポイント】
手首で程よく“上品に”個性を主張してくれる時計
トレゾアは、スリムなインデックスやベゼルに配されたダイヤモンドなど、モダンでエッジの効いたデザインを取り入れながら、シンプルな2針デザインを採用したことで、さりげなく個性を主張できるのが魅力。ダイヤモンドが配された大振りなケース径は、手首で上品に存在感を放ってくれます。
実は“トレゾア”とはフランス語で“宝物”という意味。モデル名のとおり、適度にアイデンティティーを表現しながら、あらゆるシーンで着用できるトレゾアは、まさに愛用者ひとり一人にとって宝物のような存在になるでしょう。
文◎佐波優紀(編集部)
【問い合わせ先】
オメガお客様センター
TEL:03-5952-4400
オメガ公式サイト
https://www.omegawatches.jp