技術の進歩によって手頃な10万円台からロングパワーリザーブモデルを狙える時代に突入。今回は少し頑張れば手が届く10万円台の価格帯で良作モデルを紹介していく。
駆動時間の新標準80時間パワーリザーブ
一般的に機械式ムーヴメントの駆動時間は約38~42時間が標準とされてきたが、近年は非磁性のシリコン製ヒゲゼンマイなど、素材の進化に伴って自動巻きのロングパワーリザーブ化が急激に加速。従来はロングパワーリザーブモデルといえば高額なものが主流だったところ、驚くべきことに10万円台という少し頑張れば手が届く価格帯でもロングパワリザーブモデルが手に入るようになっている。
現状ではスウォッチグループ傘下のブランドなど、ムーヴメント開発環境に恵まれた一部のブランドに限られるのも事実だが、80時間パワーリザーブのモデルは、もはや決して珍しいスペックではなくなっているのだ。
そこで、ここでは10万円台までの予算で購入できる、コストパフォーマンスに優れたいロングパワーリザーブモデルをセレクトしてみた。機械式のエントリーモデルにも最適なので、ぜひチェックして欲しい。
》編集部のおすすめモデル-其の1
MIDO(ミドー)
オーシャンスターGMT
ブルーセラミック製逆回転防止ベゼル、20気圧防水を備えたオーシャンスターのGMTモデル。日中をブルー、夜間をブラックで表示する文字盤外周の24時間表示は、デザイン上のアクセントとしても魅力的だ。
グループ傘下のETA社がミドーのために設計した自動巻きのエクスクルーシブムーヴメント、Cal.80を搭載。約80時間パワーリザーブを備えており、抜群の実用性を誇る。
■Ref. M026.629.17.051.00。SS(44mm径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.80)。14万8500円
【問い合わせ先】
ミドー/スウォッチ グループ ジャパン(TEL.03-6254-7190)
公式サイト:https://www.midowatches.com/jp/swiss-watches-collections/sport-watch-ocean-star
》編集部のおすすめモデル-其の2
RADO(ラドー)
クポール クラシック オープンハート オートマティック
リーフ針、アップライトのバーインデックスと、1960年代のクラシックウオッチからインスパイアされたデザインを採用しながら、モダンなスケルトンダイアルを採用することで独自性をプラスしたクポールクラシックの新作。
均整の取れた41mmのラウンドケースには、香箱の設計やスプリングに改良を加えることで最大で80時間のロングパワーリザーブを実現した自動巻きムーヴメント、Cal.C 07-スケルトンを搭載。数日間着用しない場合でも時計が駆動を続けているため、時刻調整をせずに着けられる。利便性に加え、地板、香箱、などに現代的なスケルトン加工を採用しており、機能性と美観を両立しているのも魅力的だ。
■Ref. R22894155。SS(41mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.C07-スケルトン)。16万5000円
【問い合わせ先】
ラドー/スウォッチ グループ ジャパン(TEL.03-6254-7330)
公式サイト:https://www.rado.com/int_ja/collections/coupole-classic/coupole-classic-automatic
》編集部のおすすめモデル-其の3
HAMILTON(ハミルトン)
ジャスマスターオート
ハミルトンを代表する人気モデル、ジャズマスターから登場した、コレクション初のローマンインデックス採用モデル。立体的に仕上げられたローマンインデックスを配した外周部分は同心円状のヘアライン仕上げ、中央はブラスト仕上げと、異なる質感を採用することで、視認性と美観を見事に両立している。
ムーヴメントは、非磁性合金Nivachron製ヒゲゼンマイを採用したCal.H-10を搭載。搭載されるモデルによってブリッジのデザインが異なり、アメリカン クラシックコレクションではスネイル仕上げとペルラージュ仕上げが施されている(写真はパイロットウォッチコレクション仕様であるシンプルな仕上げのCal.H-10)。
■Ref.H42535140。SS(40mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.H- 10)。12万2100円
【問い合わせ先】
ハミルトン / スウォッチ グループ ジャパン(TEL.03-6254-7371)
公式サイト:https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/h42535640-jazzmaster-auto.html
文◎船平卓馬(編集部)