丸形のラウンドケースが一般的だが、実はスクエア、クッション、オーバルなど様々な種類がある。今回は、手頃な2万円台までの価格帯で、丸型以外のケースデザインを採用したモデルをクローズアップ!
個性を重視するならば、丸形以外のケースを選択
腕時計と聞いてまず誰もが思い浮かべるのがラウンド(丸形)ケースに3本の針がレイアウトされたデザインではないだろうか。これは懐中時計の時代から変わらず、時計が誕生してから現在までの200年余りの歴史のなかで、時計のデザインは常にラウンドが主流だったといえる。各ブランドがラウンドケースの時計をメインに製造しているため、フォーマルなデザインからカジュアルまで、豊富なラインナップからお気に入りのモデルを探すことが可能だ。
一方で、懐中時計から腕時計に需要が移り変わってから登場したのスクエア、トノー、オーバルなどの丸形ではないケース。ラウンドに比べて製造しにくいこともあり、ラインナップされているアイテムの数は少ないが、逆にいうと数が少ないからこそ個性を主張できるというメリットもある。
それに加えて懐中時計のフォルムをそのまま手首に着けるように移行したラウンドケースとは違って当初から手首に着けることを前提にしているため、実は着けたときのバランスが良いのもスクエアケースの魅力だ。少し丸みを帯びたクッション、樽形のトノー、八角形のオクタゴンなど、正方形をベースにしたスクエア以外のバリエーションもあり、ラウンドケースとはひと味違う個性を主張できる。
》“SQUARE(スクエア)”の魅力
正方形のほか、縦長のデザインもラインナップされているスクエアケース。スタンダードなラウンドよりも個性を主張できるのが魅力だが、ストラップの直線的なフォルムと一体感を出しやすいため、実はデザインバランスが良いのも魅力だ。
》1万円台“スクエアモデル”
SKAGEN(スカーゲン)
ライル
北欧デザインウオッチの代名詞的ブランド、スカーゲンのスクエアケース採用モデル。デンマーク、スカーゲン地方に飛来する渡り鳥からインスパイアされたシンプルかつ洗練されたデザインが魅力的だ。ローズゴールドトーンのクラシックなスクエアケースにマットなシルバー文字盤を組み合わせ、ケースとトーンを合わせたローマンインデックス、2本のバトン針をバランス良く配置。キーカラーのゴールド、ブラウンの革ベルトとの組み合わせがレトロかつ洗練された印象を醸し出している。
■Ref. SKW6618。SS(31×36mmサイズ)。3気圧防水。クォーツ。1万9800円
【問い合わせ先】
フォッシルジャパン(TEL.03-5992-4611)
https://www.skagen-japan.com
》“CUSHION(クッション)”の魅力
アール・デコのデザインが流行した1910~30年代に生まれたとされるクッションケース。スクエアケースよりやや丸みを帯びたフォルムをもち、レトロな印象を感じさせるのが特徴。“TVスクリーン形”などと呼ばれることもある。
》1万円台“クッションモデル”
KUNT GADD(クヌートガッド)
デカゴン
実業家であるカール ヨハン ガッドとアンティーク時計店を経営する彼の妻によりスウェーデン、ストックホルムで2014年に設立されたクヌートガッドの代表モデル。ヴィンテージウオッチからインスパイアされたテレビスクリーン形のケースとグリーンのフェイスカラーが上品且つ個性的な雰囲気を醸す。38mmのケースはフォーマルからオフスタイルまでどんなスタイルにも違和感なくマッチしてくれる。
■Ref. KO0134。SS(38mmサイズ)。50m防水。クォーツ。1万9800円
【問い合わせ先】
ブルーベル・ジャパン アクセサリー事業部(TEL.03-5413-1090)
https://bstyle.store/products/decagon-38mm-k01034
》“OCTAGON(オクタゴン)”の魅力
高級時計の世界で人気のラグジュアリースポーツウオッチ(“ラグスポ”の通称でも知られる)からインスパイアされた、八角形のベゼルを採用したデザイン。近年、カジュアルウオッチでも広く採用されるようになった。
》1万円台“オクタゴンモデル”
D1 MILANO(ディーワンミラノ)
ポリカーボン コンソール シーズナル ブラック
D1 MILANO(ディーワン ミラノ)は、2013年にMFW(ミラノファッションウィーク)で発表されたイタリア発の新鋭時計メーカー。数々の著名人やスポーツ選手が愛用したことでSNSから火が付き、現在35ヵ国以上で取扱うなど急成長を遂げている。このモデルは、ポリカーボンを外装パーツに採用した2020年の新機軸。クリアパーツを使用したオクタゴン(八角形)ベゼルがソリッドかつ軽快なアクセントをデザインにプラスしている。
■Ref.PCBJ16。ポリカーボネート(40.5mm径)。5気圧防水。クォーツ。2万900円
【問い合わせ先】
ビヨンクール 新宿高島屋店(TEL.03-5361-1294)
https://www.j-connection.jp/fs/jcstore/GoodsSearchList.html?tag=%83f%83B%81[%83%8F%83%93%83~%83%89%83m&keyword=200326&_e_k=%82`?newsrdct_d1_milano-200326_e
》“OVAL(オーバル)”の魅力
英語で卵形を意味する“オーバル”は丸みを帯びたユニークなフォルムが特徴。元々は1970年代に流行したデザインであり、当時の時計をモチーフにしたレトロデザインブームに伴って、近年ラインナップを増やしている。
》1万円台“オーバルモデル”
FUSION(フュージョン)
AFSK403
フュージョンは “融合”をコンセプトに誕生した、セイコーの新ブランド。プロダクトデザインやファッションの世界でアイコンとなっている1970年代と90年代のデザインをミックスし、懐かしさと新しさを溶け込ませたジェンダーレスで遊び心あふれるモデルを展開している。レトロなオーバルケースと90’s ファッションをイメージした鮮やかなカラーリングの組み合わせが独特のスタイルを生み出している。
■Ref. AFSK403。SS(36.6mm径/硬質コーティング)。5気圧防水。クォーツ。1万5400円
【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室(TEL.0120-061-012)
https://www.alba.jp/p_search/detail.php?no=AFSK403
文◎船平卓馬(編集部)