高額化が進む時計界だが、デイリーユースで使うならば、やはり10万円前後の手頃な価格帯が望ましい。そこで、この企画では価格以上の品質と機能を備えたモデルを四つのテーマで紹介していこう。第一回目のテーマは“パワーリザーブ”!
【第1回-ロングパワーリザーブの本格機械式ウオッチ3選】
素材の価格や人件費の上昇などにより、価格の上昇が進む時計市場。ロレックスのようなメジャーブランドは、全体的にどこのブランドのモデルも価格が底上げされており、入門機であっても50万円以上というユーザーにはなかなか悩ましい状況が続いている。しかし、そんな状況でも諦めるのはまだ早い。
メジャーな高級ブランドが高額化を進める一方、近年は加工技術の進化や、汎用ムーヴメントの多様化に伴って、中堅ブランドの時計が、手頃な価格を維持しつつ高品質化しているのだ。
そこで、この企画では “予算10万円台”というプライスゾーンから、魅力的な時計を編集部が厳選。“ロングパワーリザーブ”、 “ベーシック&スポーツ” 、“復刻系レトロデザイン”、“ハイエンドクォーツ”という四つのキーワードで、価格以上の満足感と品質を備えたモデルを紹介していこう。
手頃な価格ながら機能性、品質ともに満足度抜群
まずは、ひとつ目のテーマである“ロングパワーリザーブ”。近年、ロレックス、オメガなどのメャーブランドを中心に機械式時計のロングパワーリザーブ化が進められているのは周知のことと思うが、ここでは10万円台という手頃な価格で、ロングパワーリザーブを実現したモデルを厳選。グループ企業であるETA社との共同開発により、ETA2824‐2をベースに80時間パワーリザーブのエクスクルーシブムーヴメントを開発したミドーのマルチフォート クロノメーター1をはじめ、いずれも他を圧倒するコストパフォーマンスを実現している。
》編集部のオススメモデル-1
MIDO(ミドー)
マルチフォート クロノメーター1
スイス時計産業の中心地のひとつであるル ロックルに本拠地を構える本格時計ブランド。代表作マルチフォートの新作として登場したこのモデルは、シリコン製ヒゲゼンマイを採用したCOSC認定クロノメータームーヴメントを搭載し、耐衝撃性と高い精度、そして最大80時間というロングパワーリザーブを実現。高級時計にも引けを取らないスペックと、10万円台という驚異的なコストパフォーマンスを実現している。
■Ref.M038.431.37.051.09。SS(42mm径)。10気圧防水。自動巻き(ETA C07.821 ベース)。15万9000円(税抜き)
【問い合わせ先】
ミドー/スウォッチ グループ ジャパン(TEL.03-6254-7190)
》ミドー公式サイト:https://www.midowatches.com/jp
》編集部のオススメモデル-2
TISSOT(ティソ)
ティソ シュマン・デ・トゥレル オートマティック
1907年に工房を設けた場所であり、現在もの社屋に通じる小道の名を冠した人気コレクション。丁寧に仕上げられたミニマルなデザイン、最長80時間パワーリザーブのハイパフォーマンスを実現している。
■Ref. T099.407.16.047.00。SS(42mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.Powermatic 80)。8万3000円(税抜き)
【問い合わせ先】
ティソ(TEL.03-6254-7361)
》ティソ公式サイト:https://www.tissotwatches.com/ja-jp
》編集部のオススメモデル-3
HAMILTON(ハミルトン)
ブロードウェイ GMT限定モデル
ハミルトン専用の新しい自動巻きムーヴメントCal.H-14を搭載したGMT機能搭載モデル。セラミックを採用することで耐傷性と美観を両立したベゼルに、旅の目的地となる24都市が描かれ、第2時間帯を表示できる。最長約80時間のパワーリザーブを実現しているのも大きな魅力だ。
■Ref.H43725131。 SS(46mm径)。日常生活防水。自動巻き(Cal.H14)。世界限定2018本。16万6000円(税抜き)
【問い合わせ先】
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン(TEL.03-6254-7371)
》ハミルトン公式サイト:https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/