2019年5月14日(火)から16日(木)にかけて、特別に選ばれたプレス関係者だけをスイス各地の会場およびブランド本社に招待して開催されたスウォッチ グループ傘下のプレステージ&ラグジュアリー レンジの6ブランド合同新作発表会“TIME TO MOVE(タイム・トゥー・ムーブ)”。
残念ながら、我が編集部の取材は叶わなかったが、遅ればせながらWatch LIFE NEWSでもタイム・トゥー・ムーブで発表された、各ブランドの2019年新作をご紹介。
前回は、オメガのスピードマスターに絞って発表された新作を紹介したが、今回はシーマスター コレクションの新作をクローズアップする。
さて、2018年は全面的にリニューアルされた大人気モデルのシーマスター ダイバー 300Mが話題となっていたが、19年のシーマスター コレクションの見どころは、特定のモデルというよりも、それぞれに魅力的な語りどころある充実のバリエーションモデルではないだろうか。
そんな新作のなかでも、特に筆者が引かれたのは、シーマスター プラネットオーシャンの新作だ。600m防水を備えたハイスペックモデルとして、2005年に発表されたシーマスター プラネットオーシャン。発表当時、性能の高さもさることながら、ベゼルやベルトの鮮やかなオレンジを取り入れた鮮やかなカラーリングも話題になっていた。
原点に戻り、オレンジカラーベゼルを再び導入した
新しい“シーマスター プラネットオーシャン”
かつてのプラネットオーシャンでは、オレンジカラーのベゼルリングはアルミニウム製だったが、新作モデルではオレンジカラーのセラミック(ZrO2])ベゼルリング(特許申請中)を採用。なんとセラミック素材で、プラネットオーシャンのオレンジカラーを復活させた。
さらに、ダイビングスケ―ルには、リキッドセラミックとスーパールミノヴァが塗布されるなど、より一層魅力的なディテールを備えた。SSの43.5mmサイズのケースにセットされる文字盤はポリッシュ仕上げのホワイトセラミック製で、光沢仕上げのオレンジのアラビア数字インデックスを合わせるなど、こだわりのディテールが光る。
シーマスター プラネットオーシャン
オレンジセラミックベゼルを採用した新型プラネットオーシャン。搭載するのは、1万5000ガウスの超耐磁性能を実現し、スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター取得する、パーツの表面にアラベスク模様の仕上げのCal.8900。
■CEベゼル、SS(43.5mm径)。600m防水。自動巻き(Cal.8900)。SSブレス仕様のRef.215.30.44.21.04.001は70万円、NATOベルト仕様のRef.215.32.44.21.04.001は66万円(ともに税抜き価格。10月発売予定)
そして、一層興味深いのがクロノグラフモデルの新作、シーマスター プラネットオーシャン クロノグラフである。
一見すると、先に紹介した新型モデルのクロノグラフバージョンのように思われるかもしれないが、文字盤はセラミックではなく、グレード5のチタンに加工を施した独自の“ディープグレー ダイアル”を採用している。ケースやブレスでのチタンの採用は多々あれど、文字盤素材としては極めて珍しい。
シーマスター プラネットオーシャン クロノグラフ
オレンジセラミックベゼルを採用した新型プラネットオーシャンのクロノグラフモデル。クロノグラフにおいても、1万5000ガウスの超耐磁性能を実現し、スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター取得。搭載するのは、パーツの表面にアラベスク模様の仕上げのCal.9900だ。
■CEベゼル、SS(45.5mm径)。600m防水。自動巻き(Cal.9900)。SSブレス仕様のRef.215.30.46.51.99.001は89万円、NATOベルト仕様のRef.215.32.46.51.99.001は86万円(ともに税抜き価格。10月発売予定)
昨年リニューアルしたシーマスター ダイバー 300Mでは
魅力的な素材バリエーションモデルが、続々と登場!
シーマスター プラネットオーシャンのほかのシーマスターコレクションでも新作が充実。シーマスター ダイバー 300Mでは、特に素材バリエーションモデルが豊富に登場した。また、シーマスター 300、シーマスター アクアテラでは、ラグジュアリーモデルが新たに追加されている。 駆け足となってしまうが一気に紹介しよう。
シーマスター ダイバー300M ホワイトセラミックダイアル
新たに追加されたホワイトセラミック ダイアル モデル。ブラックセラミック製ベゼルリングや赤で強調されたシーマスターの文字など、メリハリの効いたルックスとなっている。
■CEベゼル、SS(42mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.8800)。SSブレス仕様のRef.210.30.42.20.04.001は56万円、ブラックラバーベルト仕様のRef.210.32.42.20.04.001は52万円(ともに税抜き価格)
シーマスター ダイバー300M ブラックセラミック&チタン
こちらは、ポリッシュ&ブラッシュ仕上げを施したブラックセラミック製ベゼルリングとケース、そしてベゼルとケースバックにグレード5チタンを採用したモデル。SSモデルとは異なり、ケース径は43.5mmとほんの少し大きい。
■CE(43.5mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.8806)。ブラックラバーベルト仕様のRef.210.92.44.20.01.001、NATOベルト仕様のRef.210.92.44.20.01.002ともに87万円(ともに税抜き価格)
シーマスター ダイバー300M クロノグラフ
昨年リニューアルが実施されたシーマスター ダイバー300Mのクロノグラフモデル。ダイバー300Mのアイコニックな波模様がレーザーエングレービングされた文字盤には9時位置にスモールセコンドを、3時位置に12時間と60分の同軸積算計、6時位置にはデイト表示を配置。また、プッシャーにセラミックを採用しているところ特筆すべきはポイントだ。
■Ref.210.30.44.51.03.001。CEベゼル、SS(44mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.9900)。80万円。SSケースのブラックラバーベルト仕様は77万円、K18KYG&K18セドナゴールド×SSケースのラバーベルト仕様は100万円、K18KYG&K18セドナゴールド×SSケースのブレス仕様は133万円(すべて税抜き価格)
シーマスター ダイバー300M クロノグラフ セドナゴールド
こちらは、シーマスター ダイバー300M クロノグラフのフルセドナゴールドケースモデル。ブラックセラミック製ベゼルはレーザーによりインデックスがエンボス加工されており、ポリッシュ仕上げのダイビングスケールを採用する。
■Ref.210.62.44.51.01.001。CEベゼル、K18セドナゴールド(44mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.9901)。278万円(税抜き価格)
シーマスター 300
1957年に発表されたシーマスター 300のデザインを踏襲した、現代版シーマスター 300に加わった新作。K18KYGケースに、セラゴールド技術により施したダイビングスケールを備えるグリーンセラミック製ベゼル、そして、宝石のマラカイトから作られたディープグリーンカラーの文字盤を備えた、なんともラグジュアリーな1本。
■Ref.234.63.41.21.99.001。K18YG(41mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.8913)。284万円(税抜き価格)
シーマスター アクアテラ GMT ワールドタイマー マスター クロノメーター
数年前に限定モデルとして発表され、人気を博していたワールドタイマーモデルが限定ではなく、レギュラーコレクションとして登場。文字盤センターの北極点から見た世界地図は、グレード5チタンのプレートをベースに、レーザー加工で青い海を描き出し、大陸を浮き上がらせるという非常に凝ったデザイン。SSモデルのほか、K18セドナゴールドモデルもある。
■SS(43mm径)。300m防水。自動巻き(SSケースはCal.8938、K18セドナゴールドケースはCal.8939)。SSブレス仕様のRef.220.10.43.22.03.001は97万円、SSケースのブルーラバーベルト仕様のRef.220.12.43.22.03.001は95万円(ともに税抜き価格。10月発売予定)
文◎佐藤杏輔(編集部)
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